【NEWS#6】コーケー遺跡がユネスコ世界遺産に!

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祝!ユネスコ世界遺産登録!

2023年9月17日、サウジアラビアで行われた第45回ユネスコ世界遺産委員会にて、カンボジアのプレアヴィヒア州にあるコーケー(Koh Ker)遺跡が正式にユネスコ世界遺産に登録されることになりました!

カンボジアでは、サンボ―プレイクック(Sambor Prei Kuk)遺跡に次ぎ4つ目の世界遺産になります。

カンボジア国内では以前から世界遺産登録に向けた動きがあり、ついに登録となりました!!
おめでとうございます!

コーケー遺跡とは

コーケー遺跡は、シェムリアップから100㎞ほど離れたプレアヴィヒア州に位置しており、シェムリアップ市内からからは車で約2時間半ほどかかります。

一般的にはコーケー遺跡と言いますが、大小様々な遺跡が点在しているので「コーケー遺跡群」と言われたりしもします。

ジャヤバルマン4世によって900年代に建てられ、928年から944年頃の約16年という短い期間ですが、アンコール王朝の都とされていました。都だった期間が短く謎が多い遺跡でもあります。

Prasat Pram:コーケー遺跡群
National Authority of Preah Vihear 公式ホームページ引用 
Prasat Krachap:コーケー遺跡群
National Authority of Preah Vihear 公式ホームページ引用

見どころは、コーケー遺跡のメインでもある「プラサット・トム(Prasat Thom)」という7段のピラミッド型の遺跡です。
遺跡の正面右手に設置されている階段で頂上まで登ることができ、そこからの景色は360度のパノラマで最高です!

Prasat Thom:コーケー遺跡群  National Authority for Preah Vihear公式ホームページ 引用

【コーケー遺跡 基本情報】
場所:Srayong Cheung village, Srayong commune, Kulen district, Preah Vihear province
営業時間:9:00-18:00
入場料:15$ 
※アンコール遺跡チケットでは入場できません。コーケー遺跡エリア手前にチケット売り場がありますので、そちらで別途購入する必要があります。

シェムリアップ市内から遠く離れるので、ガイド付きのオプショナルツアーなどを利用して観光するのかおすすめです。

カンボジアのユネスコ遺産リスト

ユネスコの遺産リストとは?

ユネスコの遺産リストには、大きく分けて『世界遺産』と『無形文化遺産』があります。

〖世界遺産〗
建築物や遺跡、景観、自然など有形の文化財の保護と継承を目的とするもの

〖世界遺産〗は1972年に採択された「世界遺産条約」をもとに選定され、①文化遺産 ②自然遺産 ③複合遺産の3つ区分されます。

<例>法隆寺地域の仏教建造物:1993年登録 文化遺産
   白神山地:1993年登録 自然遺産
   ※現在、日本国内に複合世界遺産はありません。

〖無形文化遺産〗
祭りや伝統芸能など無形の文化の保護を目的とするもの

〖無形文化遺産〗は2003年にできた比較的新しくできた遺産カテゴリーで、グローバリゼーションの進展や社会の変容などに伴い、無形文化遺産に衰退や消滅などの脅威がもたらされるとの認識から、無形文化遺産の保護を目的としています。
「無形文化遺産の保護に関する条約」(無形文化遺産保護条約)をもとに選定されます。

<例>和食(日本人の伝統的な食文化):2013年登録

カンボジアのユネスコ世界遺産

アンコール遺跡群(Angkor Heritage Site): 1992年登録 文化遺産

プレアヴィヒア寺院(Preah Vihear Temple): 2008年登録 文化遺産

サンボープレイクックの寺院地区(Sanbuor Prey Kuk): 2017年登録 文化遺産

【NEW】コーケー寺院群(Koh Ker):2023年 登録 文化遺産

カンボジアのユネスコ無形文化遺産

カンボジア王室舞踊(Royal Ballet of Cambodia): 2008年登録

影絵ショー スバエクトム(Sbek Thom): 2008年登録

伝統綱引き競技(Tugging rituals and games):2015年登録
                       ※カンボジア、ベトナム、フィリピン、韓国の4ヶ国対象

カンボジア伝統2弦ギター(Chapey Dong Veng): 2016年登録

カンボジア伝統舞踊(Lkhon Khol Wat Svay Andet):2018年登録

カンボジア伝統格闘技 クンボッカタオ(Kun Lbok):2022年登録

各無形文化財のカッコ内の英語表記をクリックして頂くとユネスコ文化財公式ホームページの説明ページへ飛びます。英語のみですが、動画がありますのでご興味がある方はどうぞ。

まとめ

コーケー遺跡が新たにユネスコ世界遺産に登録されたことで、多くの観光客がカンボジアを訪れるきっかにもなると思います。カンボジア在住者として、カンボジアを魅力的に感じてもらえることは嬉しいことです。

ただ、最近はオーバーツーリズムが話題になっているように観光名所での公害が目立つようになりました。世界遺産の意義は「文化財の保護と継承」ですので、観光する人は文化財に敬意をもって、後世に良い状態で継承できるよう持続可能な形で、観光したいですね。

<参考・引用サイト>
公益財団法人日本ユネスコ協会連盟(https://www.unesco.or.jp/)
文化庁(https://www.bunka.go.jp/)
National Authority of Preah Vihear (https://napv.gov.kh/)
UNESCO (https://www.unesco.org/)
UNESCO Intangible Cultural Heritage (https://ich.unesco.org/)