※2023年7月10日 更新しています!!
2023年3月27日から日本国内、海外ともにパスポートのオンライン申請がスタートしました!
海外在住の日本人がオンライン申請する場合に限定し、手続きを分かりやすくまとめてみました!
オンライン申請の対象
・パスポートの更新する(切替申請)
<対象となる人>
・残存有効期間が1年未満となった人
・査証欄の余白が見開き3ページ以下になった人 ※増補は3月27日以降廃止になっています。
・新しくパスポートを申請する(新規申請)
<対象となる人>
・初めてパスポートを申請する人(例:海外で出生した子ども)
・パスポートの有効期限がすでに切れている人(海外でこのパターンがあるとすれば、二重国籍の人くらいだと思います。)
・氏名や本籍地の変更を申請する(記載事項変更申請)
※残存有効期間同一旅券(変更前のパスポートの有効期間満了日と同一の新しいパスポート)の申請です。
<対象となる人>
・結婚や養子縁組等により、戸籍上の姓に変更があった人
・本籍地の都道府県に変更があった人
・国際結婚等により、配偶者の姓を別姓として追記する人
・紛失盗難により新しくパスポートを申請する(紛失届及び新規申請)
<対象となる人>
・パスポートを紛失/焼失した人、盗難にあった人
オンライン申請に必要なもの・こと
1.必要なもの
【必要なもの】
- 現在有効なパスポート
- カメラ付、NFC対応スマートフォンまたはPC ※切替申請ではPCで申請する場合もスマートフォンが必要です。
- パスポート申請(海外在留邦人用)アプリ
- 電子署名 ※予め、黒インクのペンで直筆の署名を白い用紙に書いておく必要があります。この署名がパスポートの顔写真ページに転写されます。
- 戸籍謄本(姓名、本籍に変更のある人 / 海外で生まれた子の新規申請 / 紛失届を出した人 / 旧姓併記を初めて申請する人)※戸籍抄本(個人事項証明)は不可ですので必ず戸籍謄本(全部事項証明書)を用意してください。
- その他の書類 (別名併記、非ヘボン表記を希望する場合の根拠書類など)
2.必要なこと
◎ORRネットから在留届の提出
海外在住日本人のオンライン申請には、在留届をお住いの在外公館に提出していることが条件です!
この在留届はオンラインで登録できますので、まだ在留届を提出していない人は登録手続きを済ませましょう!
オンライン在留届はここから↓↓↓
◎スマートフォンに【パスポート申請(海外在留邦人用)】アプリをダウンロード
App Store、Google Playどちらでも扱っているので、お使いのスマホにダウンロードしましょう。
アプリのカメラ設定は必ず「許可」にしてください。
この時に、お使いのスマホのNFC設定が「ON」になっていることを確認しましょう。
アプリのダウンロードはここから↓↓↓
ORRネット/アプリからの申請の流れ
日本国内の場合はマイナポータルから申請しますが、
海外在住者の場合は【ORRネット(在留届)】からログインして申請内容の登録、
【パスポート申請(海外在留邦人用)】アプリでパスポートの読取、顔写真、電子署名の登録をします。
ここでは、海外在留邦人のパスポート申請で一番多い、切替申請の流れについて外務省の案内に加え、実際にやってみた時に気づいた点を加えてご紹介します。
③ORRネットにログイン
この時にORRネットのログインID(メールアドレス)とパスワードが必要です。
④ワンタイムパスワードの認証
ワンタイムパスワードはログインIDのメールアドレスに届きますのでコピペして「認証」を押します。このワンタイムパスワード、1分近いタイムラグありますので気長に待ちましょう。
⑦受取りの在外公館を選択
基本的に在留届の出ている在外公館ですが、他の在外公館も選択できます。
例えば、カンボジアではバッタンバンに住む人は、管轄の大使館より近いシェムリアップ領事事務所があるので「シェムリアップ領事事務所」を選択することができるので利便性としてはありですね。
⑧【パスポートオンライン申請(海外在留邦人用)】のアプリが起動
⑩パスポートの読取り
ここでカメラが起動しない場合は、アプリのカメラ設定が「許可」になっているか確認してください。「許可」になっていないとカメラは起動しません。
実際にやってみましたが、このパスポート情報の読み取りは、シャッターボタンがあるわけでもなく、アプリが認識しなければ先に進まず、なかなか上手くいきませんでした。
結局、【旅券番号等の直接入力】で手入力しました。
手入力画面の入力項目は、旅券番号、生年月日、パスポートの有効期間の3つだけでした。
⑪パスポートICチップの読取り
スマホのNFC読取位置にパスポートの中央にあるICページを近づけます。読取り中は、下の画像の読取り表示が出ます。読取りに8秒以上かかるらしいので、100%になるまでパスポートからスマホを離さないようにしましょう。
※スマホによってNFC機能位置が違いますので、お持ちのスマホを確認しましょう。
なかなかこの読取り中画面にならない場合は、スマホのNFCがOFFになっている可能性がありますので、スマホの設定を確認します。カンボジアのようにNFC機能を利用したタッチ式のスマホ決済がない国に住んでいる人はNFC機能がOFFなっていることが多いようです。
⑫パスポートの顔写真撮影画面
パスポートの顔写真撮影画面へ進む前に、下の画面で撮影の注意事項の案内が出ますので、確認しましょう。
スマホ撮影は暗くなりがちなので、無地の白背景がオススメです!
(注)端末に保存した写真をアップロードすることもできます。 とありますが、3月30日時点ではこの顔写真アップロード機能はありませんでした。随時、アプリは更新されるようなのでいつかできるようになるかも?と思ってます。
⑬「適切」な顔写真を「登録」
が、これがまたなかなか「適切」になりません。何度撮影しても「不適切」の連続で大変でした。
「不適切」の場合、何が不適切なのかを下の画面のように知らせてくれますので、それを参考に取り直します。
何度取り直しても「不適切」になる場合、この画面下の【事情がありこのまま手続きを進める >】で「不適切」写真で先に進むこともできます。
ただし、下の画面のような「顔写真の再提出や窓口申請になる場合があります」という案内が出ますので、何度も在外公館へ足を運びたくない人は頑張って「適切」になるまで撮影するしかありません。
⑭電子署名の登録
必要なものでご案内した白い用紙に署名をしたものを起動したカメラで撮影し、登録します。
⑮アプリでの手続き完了、ORRネットに戻る
あともう少し!!!
⑯ORRネット戻る
ここでは、今まで紙の申請書に記入していた内容を入力します。
本籍の住所や現住所、日本の緊急連絡先などの情報を入力しますので予め調べておきましょう。
また、別名併記を希望する場合もここで入力しますので、忘れないように!
おそらく旧姓併記もここで入力するはずですが、3月30日時点では「旧姓併記」の項目がありませんでした。現時点で旧姓併記を希望する場合は窓口申請が確実だと思います。
⑱オンライン申請手続き完了
これ以降の手続き状況の確認は、ORRネットにログインし、<手続き状況一覧>から自分で随時確認する必要があります。
毎回のログイン、ワンタイムパスワード、結構面倒ですね…
また、申請内容の不備や書類の提出依頼は、ORRネットIDのメールアドレスに個別に届きます。つまり、ORRネット、メールBOXどちらも確認しなければなりません。
パスポートの受け取り方法
パスポートの受け取り、手数料の支払いは在外公館の窓口で行います。
旅券法で、本人にしか旅券の交付はできないことになっていますので、こればかりはオンラインとはいきません。
❶ ORRネットの<手続き状況一覧>を確認
<手続き状況一覧>に交付日程の通知が届いていれば、窓口で受け取りできます。
この通知に交付予定日、手数料、窓口受付用QRコードの記載がありますので、印刷して紙で提出できるようにしておきましょう。
※カンボジアの大使館、領事事務所は電子機器の持ち込み厳禁ですので、印刷しておく方がベターです。
❷「窓口受付用二次元コード」を在外公館窓口で提示・手数料支払い・パスポート受取り
<パスポートの受け取り時の必要書類>
・窓口受付用二次元コード
※ORRネット<手続き状況一覧>に届いたものを印刷しておきましょう。
・手数料
※現地通貨かつ現金のみ可 ⇒カンボジアの場合はカンボジアリエルのみでUS$は不可です。
2023年7月10日以降の申請は、オンラインクレジットカード決済または窓口での現金払いが選択できます。
・有効なパスポート
※要返納、VOIDして返却してくれます。
・戸籍謄本
※戸籍謄本の提出が必要な申請の場合、戸籍謄本の原本はパスポートの受け取りの際に提出する必要があります。
(注)一部の在外公館ではパスポート手数料のクレジットカードによるオンラインでの支払いも可能です。
とありますが、在英大、在エディンバラ総、在タイ大、在チェンマイ総、在シンガポール大だけで、
それ以外の国は相変わらず現地通貨の現金のみです。
カンボジアももれなく、クレジットカード決済非対応です。残念…
2023年7月10日00:00以降申請分から、すべての在外公館でオンラインクレジットカード決済が可能にまります。もちろん従来通り、受領時に窓口で現金での支払いも可能です。
外務省ホームページのオンラインクレジットカード決済の案内には、
申請 → 審査 → クレジットカード情報登録 → 窓口で交付 → 交付時にクレジットカード決済完了 という流れになるようです。
!!!パスポートの受け取り完了!!!
注意点
運用が始まったばかりですので情報が少なく、実際の運用がどこまでなのかわかりませんが、以下のようなケースは引き続き窓口での申請が必要になりそうです。
・インターネット環境がない場合
・高齢者などスマートフォンの扱いに慣れていない場合
・カンボジアのように滞在ビザ更新のため、残存期間1年以上残してパスポート更新をする場合
・旧姓併記を新規で希望する場合
また、オンライン申請から窓口受領までの所要日数が不明ですので、早急に申請が必要な人は今までどおり窓口申請した方が早い可能性があります。
まとめ
実際にやってみましたが、正直な感想としては「紙に書いて窓口で出した方が早いのでは?」と思わざるを得なかったです。アプリを使った作業が思いのほかうまくいかずでした。
ちなみにiPhoneとandroidで試しましたが、iPhoneは ⑤ORRネットの「筆頭者の旅券申請」から前に進めず、androidの方がその点スムーズでした。
ここに記載の情報は2023年3月30日時点の情報です。
2023年7月8日 一部情報を更新しています。
オンライン申請システムは随時更新されるようなので、オンライン申請を利用される場合は、ご自身で外務省ホームページを確認、お住いの在外公館へ問い合わせして頂きますようお願いします。